こんな謀略ツールはいかがですか？

時々、津波警報が発令されます。注意報が本州の太平洋沿岸とかかなり広い地域で出れば、大きめに報道されます。 僕はその速報やらニュースやらを見て、非常に怖くなるんじゃないかと思います。いや、津波が襲ってきて家が流されたらどうしようとかそういうことではなくね。
津波警報が発令されれば、まず間違いなく海岸から離れる旨のアナウンスがされる。テレビでもラジオでも、放送設備のある海岸などでは直にされることもあるだろう。テレビでは教育テレビでもL字に画面を区切って情報を出すし、民放のCM中も半透明な日本地図に赤や黄色のラインが点滅しているだろう。テレビをつけていれば常に津波情報が目に入るというわけだ。だれもがこの情報を信じるし、信じて行動をするし、そして当然ながらこれはおそらくかなり信憑性の高い情報である（というか、これが信じられなかったら何信じていいかマジでわかんない）。
僕がもし、この国の総務省とか気象庁とか海上保安庁とかを動かせる立場にいて、海岸で「国民の目から遠ざけたい何か」を計画しているとしたら、津波警報を出すつもりだ（もっといい方法があるのかもしれないが、僕の知識や想像力ではこれが限界）。ときの首相がそんなうしろめたいことやるかどうかは知らないけど、警報が出ればたいていの人は近付かない。テレビカメラは港の様子とかを映すが、捉えることのできない死角などこの国の海岸には無数に存在する（そりゃそうだ）。何かがあったことを誰も見ていないのだから何もなかったといえるし、誰も見ていないのだったら「何もなかったこと」を証明する人がいないともいえる。
国家単位の謀略とか陰謀なら、それくらいは不可能じゃないと思う。何しろ国ってやつは、『日本国民から1円ずつもらえたらいいな！』という誰もが一度は抱く夢を、当たり前のようにして実行している組織なのだから。われわれも、洗脳は言い過ぎかもしれないけど、疑うことなく抵抗することなくそれが正しいことだと思って当たり前のように税金を納めている。
小説でも映画でもマンガでもいいから、誰かにこの「偽津波警報」シミュレーションをしてほしいものである。そうすればもっと啓発されて他の「危険なシチュエーション」も発見できるかもしれない。