自由競争ではカバーしきれないものがある


駅から大学までの道がすごく細い。
すれ違うのがやっと、というかギリギリすれ違えない。
以前に市の担当者に話を聞いたところ、近くに歴史的な建物があるんでむやみにいじれないということだった。
なら線路というか駅を少しずらすとか、別のトンネルをつくるとかできないんですかと聞いた。
予想しなかった答えが返ってきた。

「(鉄道会社)さんがやるって言ってくれたらお手伝いするんですけどねぇ。こちらからやりましょうってなるとお金かかってしまうんですよ」

言い出しっぺはカネを払わなければならない、だから向こうが言い出すまで待ってるというのだ。
いや、たしかにこの事業をやったからといって、鉄道会社や市が直接的にもうかることはたぶんない(ガード下に店でもつくれば別だけど)。
基本的には、そこを利用する人が便利になるだけなのだ。
「だけ」と書いてしまったが、本当はそこが一番大事なんだけどね。

おそらくこんな事例はそこいら中にある。
利用者が便利になるだけとか、安全が確保されるだけとか、生活が楽しくなるだけとか。
まったく、もう。
あぁ、永遠に改善されないのかもなぁ。
そうなったら古い町並みを観光資源にしようとか言い出しそう。