高野文子『黄色い本 ジャック・チボーという名の友人』 感想

黄色い本 (KCデラックス)

黄色い本 (KCデラックス)

【流麗、繊細、自在高野文子、堂々と日常。】


高野文子は絵がうまい。そんなのは見ればわかる。
高野文子は話がうまい。そんなのは読めばわかる。
高野文子は構成がうまくて構図がうまくて日常がうまくてかわいい女の子がうまくてセリフがうまい。そんなのも誰でも知っている。
高野文子はいつだって高野文子だが、でもいつだって、想像の倍はうまい。
次にはまたその倍うまくなっている。
さりげなく、驚異的に美しい、そんな、きらめく日常のささやかな結晶。