『コンフェッション』感想
- 出版社/メーカー: 東宝
- 発売日: 2004/02/27
- メディア: DVD
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【I WAS "HITMAN"】
チャーリー・カウフマン脚本の『コンフェッション』を観ました。
昼はテレビマン、夜はCIAの工作員として働いた主人公チャック・バリスの自伝が原作。
おもしろい。
さすがはチャーリー・カウフマン、時間があちこちに飛び、省略があり、絶妙に現実と絡み合っていく。そこかしこに散りばめられた独特のユーモアと痛烈なアイロニー、それにいかにも彼らしいコミカルな≪直接的でありながら隠すところは隠す≫セックスシーン。どんでん返しが思ったより小さかったのはまぁ目をつぶりまして。よくできてました。
ただ、題材のおもしろさを十分には拾えてないんじゃないかとも思いました。殺す殺されるに終始してしまっていて。正体がバレそうになるとかした方が僕は好きですねぇ。まぁそんな素人が予想できるような安っぽい展開に持っていかないところが、チャーリー・カウフマンがチャーリー・カウフマンである所以なわけですが。
なにはともあれ、テレビ出身のチャーリー・カウフマンらしくテレビマンとしての顔を丁寧に描き、きちんと低俗と人気取りに悩まされる姿を活写してみせたのは非常に好感が持てました。