店員だけが知っているセブンイレブン成長の秘訣


 僕はセブンイレブンでバイトをしています。そうすると、すごく些細なことなんですが、セブンすごっ!って思うことがあるのです。セブンがここまで大きくなったのはこういうことの積み重ねのような気がします。そこで今回は店員だからこそ発見できたセブンの隠れた工夫というものを紹介します。


(1)レジがすごい


 セブンイレブンは全国に1万店以上あるので、当然勤めている人数も膨大な数にのぼります。そうするともう管理できなくて、マニュアルなどを用意してあってもダメなんです。とても理解力のある人が店員をやるのかもしれないし、そうでない人がやるのかもしれない。しかも絶えず新しいサービスが開始されるので、そのたびに上位の人間に聞いていたんじゃ困ってしまう。どんな人がやっても直感的にできるような仕組みをつくらなければならないんです。
 そこでレジです。本当にいつもよくできてるなぁと思うのですが、たいていのことはレジがなんとかしてくれます。とりあえずバーコードをスキャンしてみると、ああしろこうしろという説明が出てくる。その通りにやっていると、とりあえず処理はできるようになっていると。入店1か月ぐらいの人の目線に合わせて、その人がなんとか処理できるぐらいの丁寧レベルにしてあるのです。本当にちょっとしたことにでも神経が行き届いていまして、これはできそうでなかなかできないと思います。このレジをつくった人の想像力に感心します。




(2)そうじをする


 これは僕の店に特有のことかもしれませんが、お店にきていきなりレジに入るのではなく、全員まずそうじをします。それも外、床(クイックルワイパーみたいなのを使う)、モップ、トイレの4つの作業を全員がする。だいたい4〜5時間ぐらいで交代するので、1日に5〜6回はそうじされることになります。そりゃあお店の中きれいにならないはずがありません。忙しいときなどはけっこう面倒な作業だったりはするんですが、他の人もやってるんでサボれない。たぶん他の人もサボりたいと思ってるはずなんですが、囚人のジレンマみたいな感じで全員が自白(そうじ)を続けています。このあたりの意識統一の徹底というのは意外と難しいことなんじゃないかなぁ。




(3)足りない分だけ納品される


 いわゆるPOSシステムのおかげだと思うんですが、棚を見てあと2つ入るなと思ったら本当にちょうど2つ納品されてくるんですね。1個でも3個でもなく2つ。いつもすごく不思議に思いながら陳列しています。こういうことが当たり前になってるのがすごい。
 似たような例として、普段は傘なんて2〜3本しかないのに、雨が降り出すぐらいのタイミングで売場を見ると、どっさりとビニール傘が並んでいる。これはかなり正確で、ヘタな天気予報よりもよく当たる。しかも売れる。とても不思議。




(4)期限切れのお弁当はレジを通らない


 おそろしいことに、セブンのレジは期限切れのお弁当を受け付けてくれません。バーコードに期限の情報が入ってるようなのです。このシステムつくるのには相当なコストがかかっているはず。そこまでやるのかという感じです。一応決まった時間にお弁当の期限を確認することになっているのですが、ついつい忙しかったり新人だったりすると見逃してしまう場合があるんです。こういうところも、一番能力のない人に合わせて設計されている。初めてこれを知ったときはかなり驚きました。




(5)どうせ捨てられてしまうレシートは節約


 これも怖い話です。レシートには通常、下部に広告が入っています。しかし、単品買いの人などはレシートを受け取らず捨ててしまうことが多い。そんな人に広告を打ってもムダだという発想があるようなのです。どういう基準かわかりませんが、単品買いなどの「捨てられる確率の高いレシート」には広告がつかないのです・・・。レシート用紙の節約なんだろうか。しかも、これもまた驚きなのですが、かなりの確率で当たってるからなおさら怖い。どういうレシートが捨てられるのかのデータを持ってるんだろうか・・・?これは店員じゃなければ絶対気付かないことのような気がする。




(6)レジ内現金は機械で数える


 もしかしたら最近はどこもそうなのかもしれませんが、セブンではレジ内現金を自動で数えてくれる機械が導入されました。すごく便利で、これのおかげでレジを休止する時間が最小限で済むようになりました。数分を生み出すためにこんな高そうな機械を入れてしまうのか・・・。






とりあえずこんなところでしょうか。またなんかあったら追加していきます。